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空気の温度を感じる時
音に耳を傾ける時
匂いを感じる時
目の前の物を見る時
体の心地良さを確かめる時
あなたと話す時

今、丁寧に をくりかえし
また、丁寧に をくりかえし
その行方は 気にしなくてよい
そうすれば生きている心地があり続ける



その敵は誰が作り出した
たたかいの武器は何
そしてその敵はどこに潜んでいる
閉じたままの引き出しの中
のり気のしない約束
具体性のない言葉だけの夢
今を忘れる為の希望

きっと頭の声と体の声と魂の声が混ざっている
まず体の声に耳をかす
それに従えば
魂の声がわかるようになる
それに「詩」と名付けて大切にする
それは武器にも防具にもなる


短かすぎる一日
遠からぬ声
耳をすませ
神経を集中させる
あのマグマのような遠雷がきこえるか
忘れじ歴史のうずもれた日常
幼き頃のおどろきは
容易にことを成し遂げる

町に出よ
人々の暮らしを呼吸しろ
はじめて出会った夢のよに
はずかしげもなくトキメキを
恋するように引きよせて
口からそっと発すれば
それらはひとつの歌になる

いみじくも我ら古代から
口から歌をはきだして
心のうちを音にして
惑う心をいさめたよ
春風が吹く午後ならば
一面野原の情景を
脳裏にそっと描いては
ひとときの夢を作るだろう

ガソリン満タンにした車
西の方へと駆けてゆく
おそろしいほど繰り返し
さすがに疲れが出てきたら
貧しき者のことを知り
一つのものに力をあずけ
わき目もふらずはたらいて
心に石を作り出せ

わからんかなとさまよって
時も間に間にすぎてゆく
ハチの針ほど人を刺し
わずかに心を揺さぶった
暑いなと思えば涼み
寒いなと思えば暖をとる
しごく当たり前のように振舞えば
湖は自然と満ちてゆく

草葉に潜みし空白は
明日のことなどかえりみず
手にした小銭はつかいきり
人の分まで夢を見る
ああ新しき求心よ
我の焦りをたぶらかし
ひとつかみほど虹を見せ
予想などは微塵もない
大きな墓にひざまずけ
足かけ5年に届く頃
その寂寥は身をつくし
初めから終わりにいたるまで
一つの絵巻となることだろう





公園で男の子たちの遊んでるのを眺める
これぞ"ザ・男子"といったノリだ
無邪気すぎて羨ましい
小学校四年生くらいかな

ぼくもその頃はいつも下品な替え歌を歌ってふざけてた
生き生きしてた
おそらく魂のレベルが小四男子に向いていたのだ

人は歳を重ねると子ども返りするという
もうすぐまた魂にふさわしい年齢になるにちがいない







昔じいちゃんに貰った水晶のお守り
ある時なぜかランチバッグに入りこんでた
んで、そのまま入れて持ち歩いてた
ある日弁当の汁がこぼれてキノコくさくなってしまった
そういやじいちゃん、キノコ好きだったなと思い出す





小さな頃 オーバーオールを着ていた
なんだか可愛くてとても気に入ってた
体が成長して着れなくなったのは7才頃かな
さようなら オーバーオール またね

それから大人になってもオーバーオールを着る事はなかった
20代のころ オーバーオールを着たい自分に気づいた
「いやいや、子供っぽいでしょ」
とその思いをかき消した

30代のころ おしゃれな友だちがオーバーオールを着ていた
「そのオーバーオールいいね ぼくも着てみたいけど 着こなすのむずかしそう」
というと 彼は
「試着だけでもしてみたら」
という
いやーきっと似合わないなとあきらめたぼく

40代も終わるころ 古着屋さんにたくさんのオーバーオールが並んでた
ぼくは迷って三度かよった末に 自分の心にきいてみた
「ぜいたくかな?」
「役にたたないよね」
「きっと似合わないよ」
たくさんの声が消えていき 最後に詩がささやいた

「心からしたいことしなよ そのための人生だよ」

ぼくは詩のささやくままに試着し オーバーオールを買った
心がおどる買い物だ
こんな嬉しい買い物は久しぶり
そうだあの帽子をかぶろう
あの靴をはこう
赤いシャツ 緑のシャツを手に入れたら
マリオやルイージになれるよ
マリオやルイージになって おもいっきりとびはねよう

久しぶりだね おかえり オーバーオール
急な雨で困る
傘の用意もない
しかたなく公園の土管の形をした遊具にもぐり込む
ちょうど良いことに熱いコーヒーが手元にある
しばらくここに居座ることにしよう
ノートとボールペンもある
これがあれば とるあえず退屈はしない

不意に潜水艦のイメージが浮かぶ
暗くせまいからか
そりゃそうだ
大きな蟻のような気持ちでしばらくいよう
そう、しばらく、、、

真面目な顔の男が現れた
恐ろしさは感じない
彼は話をはじめた
「この辺りは昔はちがってた」と言う
それはそうだろう
もっと植物は多く
土のむき出しの地面だったことだろう
「なぜアスファルトなんてもので日本をおおいつくしたのか?我が子孫よ」
ぼくに言われても困る
それにぼくはあなたの子孫ではなく
ぼくの先祖の子孫なのだ
ぼくは人間の思惑など小さなもので
たとえ政治家になっても個人の力で国を良き方向に導くのは困難だと説明した

そこで雨がやみぼくは土管の外に出てみたが
風がしのげるので再び土管に戻った

「君らは民主主義なんかで動いているが、それもそろそろ限界だね 力を持った善良なリーダーに権力を集める必要がある」
ぼくの知ったことではないが
それでは過去の歴史の繰り返しだと伝えた
ナチスの失敗があるのだと
「それでは我が子孫よ どうすればよい」
前にも言ったが
ぼくはあなたの子孫ではない
それに問いが大きすぎてとてもわからない
それでも考えた、、、

まず人それぞれ善や価値観が違い
進む方向を決めるには絶対にこれは大切だと言えるものが定められなければならない

「健康」
そのための「食事」「休息」
そのくらいしかぼくには思いつかない
皆、食事が大事と分かっていても実行しにくいもの
ゆっくりしてと言っても休まないものだ
精神の問題か?
知識の問題か?
おそらくは暇つぶしが多すぎるのだ
皆、考えることができなくなっている

とりあえず何も考えずに一度頭を空にしよう
そうしてそれでも頭に浮かぶものを書きとめる
おそらく雑音のようなものばかり
そのうち、体の声がきこえはじめる
その声の欲求を満たしてみよう
すると楽になり頭のモヤが少し消える
すると今度は魂の声がきこえてくる
それが詩だ
それを大切にすると良い
だんだん心の柵がなくなり
明るくなり
周りに影響が及び変わりはじめる
そのやり方
それを書いたから誰かに見せてみよう

そう言おうとしたが男はすでに消えていた
とりあえず世界が良くなることを祈ろうと思うが
なかなかにぼくはちっぽけだ
人それぞれに何を抱えているか知れたものではない
それでも少しでもなにかできないものだろうか


「平和」
和をもって尊しとなす
そうだな
そのとおりだな


ことばは魔法のよう
魔法なので白魔術と黒魔術がある
子どもが使う ウザい キモい などは攻撃の魔法だろう
呼び名の置き換えで、後ろめたさ警戒心をなくし人を誘導することもある
フリーター 所得税非課税世帯 パパ活 抑止力 人工衛星の打ち上げ
そんな言葉が日常にあふれているとどうなるか
人々の頭に浮かぶ言葉がザワザワし始める
雑念にあふれ本当の言葉がわからなくなるのだ

黒魔術があるなら白魔術もあるはずだ
それを使える魔法使いたち
偉大な者は国や世界の精神を築いたりもする

詩の中に白魔術を求めることもできるのではないか
白魔術を使う人
願わくばそのようにありたい





秋空は澄んでいて雲もなく
遠くの飛行機がゆっくりと滑るように飛行している
ふと 踊り歌いたい と思いたつ
踊るとは自分を解放すること
歌うとは無防備な自分を人に預けること
求めるものは無く しがらみも無い
そんなふうになれたらどんなだろう

そんな事を公園で思うとき
たいてい公園で遊ぶ親子を見かける
決まっていつも美しい光景だ
なぜだ いつもそうだ
めぐり合わせなのかな
無防備に微笑む父親
注意をすべて子にそそぐ母親

わたしは考えていたことを忘れて見とれている
不意に風が吹き 正解 と言っているように感じた
なにをもって 正解 と言われたのか考えるも まるで分からない
ただ肯定感だけが残る




子どもたちとよく遊ぶ近所の公園
その公園の木が何本か切られていた
いつも綺麗な公園
管理のためなのだろうけれど少し切ない
子どもと共に何度も見上げた木
たくさんのセミの脱皮した木
それなりに思い出のあった木

似たような思いをしたことがある
祖父が子が生まれた時に木を植えた
孫のぼくはその立派な木をみて育った
まっすぐ伸びたその木をめがけてよく石を投げた
祖父は息子、ぼくのおじさんが結婚した頃にその木を切った
家の柱にしたと聞いた
その時ぼくは少し切なかった

時は経ち、祖父は亡くなり、実家に帰った時に気がつく
周りの新しい木が立派な古い木に育っていた
木もつぎつぎに成長して立派になっていくようだ

世代交代
古い木たち どうもありがとう





   
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