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「オーバーオールの詩」

小さな頃 オーバーオールを着ていた
なんだか可愛くてとても気に入ってた
体が成長して着れなくなったのは7才頃かな
さようなら オーバーオール またね

それから大人になってもオーバーオールを着る事はなかった
20代のころ オーバーオールを着たい自分に気づいた
「いやいや、子供っぽいでしょ」
とその思いをかき消した

30代のころ おしゃれな友だちがオーバーオールを着ていた
「そのオーバーオールいいね ぼくも着てみたいけど 着こなすのむずかしそう」
というと 彼は
「試着だけでもしてみたら」
という
いやーきっと似合わないなとあきらめたぼく

40代も終わるころ 古着屋さんにたくさんのオーバーオールが並んでた
ぼくは迷って三度かよった末に 自分の心にきいてみた
「ぜいたくかな?」
「役にたたないよね」
「きっと似合わないよ」
たくさんの声が消えていき 最後に詩がささやいた

「心からしたいことしなよ そのための人生だよ」

ぼくは詩のささやくままに試着し オーバーオールを買った
心がおどる買い物だ
こんな嬉しい買い物は久しぶり
そうだあの帽子をかぶろう
あの靴をはこう
赤いシャツ 緑のシャツを手に入れたら
マリオやルイージになれるよ
マリオやルイージになって おもいっきりとびはねよう

久しぶりだね おかえり オーバーオール
   
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