２０代の後半の頃、後にプロのギタリストになった友達がいた。
ある日、何気に「昨日は１０時間近くギターを弾いた」と彼が言った。
彼は割と日常的に、何時間もギターを弾いていた。
凄いなと思い、僕も次の日休みだから一日中ギターを弾こうと決心した。
どうせなら何時間弾けるか挑戦しようと思った。
それで次の日、食事とお風呂以外はずっとギターを弾いていた。
確か１４時間くらい弾いた。
その１日でワンランク何か変わった。
重要だったのは、何かをものにするのはこの感じなんだ、というのが身体に沁みた事。
たぶんスポーツ選手は知っている事なんだろなと思う。
その後、一年半くらいバイト以外は音楽という生活をした。
それは楽しかった。
その後、いつのまにかそれを忘れてた。
ライブをやり続けて、ある時自分が鬱っぽいのに気づいた。
自分が本当に心からやりたかった事と、ずれていた。
それで軌道修正しなければならなかった。

おそらく大事なのは、本当に求めてるものを間違わない事と、そこに時間を費やす事なんだと思う。
それをいつのまにか忘れてしまう。
時間を費やしても、心とずれてしまう。
具体的に何を、どんなやり方で、何の目的で、と見定めないといけないようだ。